Metabaseで埼玉県経営者協会の会員企業を分析してみた
OSSのBIツール「Metabase」を使って埼玉県経営者協会の会員企業データを可視化・分析し、製造業の多さや企業成熟度など登壇準備に活かした実例を紹介します。
Metabaseを使う経緯
新年あけましておめでとうございます。1月は年明けのイベントが多い時期ですが、弊社もこの度「埼玉県経営者協会」のイベントに登壇者として参加することが決まりました。
限られた時間の中で、より参加企業の皆様に刺さるお話をするためには「相手を知ること」が欠かせません。そこで今回は、OSSのBIツールであるMetabaseを利用して、参加企業の傾向を事前に分析してみました。
Metabaseとは?
Metabaseは、オープンソースのビジネスインテリジェンス(BI)ツールです。 最大の特徴は、**「SQLを書けなくても、直感的な操作だけでデータを可視化できる」**点にあります。
- 簡単な操作: 1〜2日触れば、誰でもデータベースやCSVから綺麗なダッシュボードが作れます。
- 柔軟な連携: 多くのデータベースに対応しており、社内の様々なデータと統合可能です。
- 美しいUI: グラフや地図の描画がデフォルトで整っており、そのまま報告資料として使えます。
今回実施したこと
埼玉県経営者協会の会員リストから、生成AIを活用して詳細情報を収集。それをCSV形式に整え、Metabaseに取り込んで可視化・分析を行いました。
1. 事前準備
今回は、弊社の分析用サーバー(k3s)にHelmを使用してMetabaseをデプロイしました。 永続化のためにPostgreSQLも併せて用意し、CSVの内容をテーブルとして取り込んでいます。
Tips: MetabaseでCSVをアップロードして分析するには、管理画面からデータベース設定を行い、ファイルのアップロードを許可しておく必要があります。
2. Metabaseでの分析フロー
CSVをアップロードすると、Metabaseが自動的に良いグラフを提案してくれます。今回は、より深く分析するために、独自のグラフ(Question)を作成しました。
使用したデータ項目は、会社名、設立年、産業大別、大分類、従業員数、住所、緯度・経度です。
- スムーズな可視化: 設立年や産業別グラフ、位置情報を利用した地図描画も驚くほどスムーズです。
- 設定のポイント: 地図などの細かい表示設定は、コンフィグ画面(右側のサイドバー)から行えます。少し分かりにくい場所にあるので、最初は注意深く探してみるのがコツです。(図を挿入)
さらに、**「産業大別 × 従業員数」や「設立年 × 従業員数」**といったクロス分析を行うことで、「どの規模の、どの業界が、いつ頃から活動しているのか」という立体的な構造が見えてきました。
3. 分析結果から見えた傾向
可視化の結果、以下のような興味深い事実が判明しました。
- 製造業の多さ: 全国平均と比較しても、製造業の企業が非常に多く、全体の約40%を占めていました。
- 企業の成熟度: 1950年代〜2000年に設立された企業の割合が高く、地域に根ざした歴史ある企業が多いことが分かります。
これらのデータから、登壇時の内容は「製造業のDX」や「老舗企業の組織活性化」といったテーマに比重を置くことで、より共感を得られる可能性が高いと判断できました。
まとめ
今回は登壇の事前準備という切り口で紹介しましたが、MetabaseはプログラミングやSQLに抵抗がある方にこそ、ぜひ触ってみてほしいツールです。数字の羅列だったCSVが、数クリックで「経営のヒント」に変わる体験は、物事を違う角度で見る大きな助けになります。
利用時の注意点
Metabaseはあくまで「分析・表示」に特化したBIツールです。DBクライアントではないため、データの作成・更新(Create/Update等)はできません。 もしデータを常に最新に保ちたい、複雑な加工をしたいという場合は、AirflowなどのETLツールを組み合わせるのが理想的です。
弊社では現在、従業員の稼働時間やWebサイトのアクセス、顧客情報などをリアルタイムで分析できる環境を構築しています。 「手元のデータを活かしきれていない」「可視化してビジネスに役立てたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください!